ビタミンB3を内服あるいはスキンケアに取り入れると、ビタミンB3はニコチンアミノモノヌクレオチドを経てNADに変換されます。
この反応はミトコンドリア内部と外の細胞質の両方で起こります。すなわちビタミンB3を経口摂取すると全身の細胞のミトコンドリア内、
細胞質で上記の反応が起こります。
それとは別に、常にミトコンドリアの中ではクエン酸回路のエネルギー産生の一環としてもNADは生じます。
以前より運動は健康にいいと言われてきました。
これは運動することによってAMPKを介してNAD が増加して、全身の細胞の活性化が起こることによります。
運動により増加する活性酸素を消去する能力も増強します。
ビタミンB3の内服でも運動したのと同じ効果が生じます。
その結果、骨格筋増強、脳神経活性化、潤いのある肌、引き締まった毛穴、いわゆる全身のアンチエイジングが出現するのです。
僕は運動後にビタミンB3を内服するようにしています。
その結果、運動プラスビタミンB3のダブル効果で、NADがさらに上昇してヘッドスピードが増加したり、
運動をした後に帰宅して論文を書いても眠くならないなどの症状が出やすくなったのでしょう。
NADは代謝を上げる作用があります。僕は1日3回ビタミンB3を内服します。
朝、昼に内服した時は、体のポカポカ感(ナイアシンフラッシュ)は出現しません。
しかし、夜ジムで運動したあとに内服すると、ポカポカ感が出現します。
ビタミンB3の内服と運動は共にNADを増加させます。
夜に内服した場合、内服と運動のダブル効果でNADがより一層増加して、ポカポカ感が増強したのでしょう。
上の図にNADの効果として体重減少、脂肪組織減少と書きました。
これはビタミンB3内服によりサーチュイン遺伝子(SIRT)が活性化し、
FGF21という食欲を抑制するサイトカインが放出され、中性脂肪の合成が抑制されるためです。
ダイエット目的では、運動と合わせて、ビタミンB3内服の併用をお勧めします。
B3内服を併用するダイエットの利点は、筋力が低下しないことと、
代謝低下に伴う寒気の出現がしにくくなることです。